チャート分析のフィボナッチの引き方|起点・終点と戻り率をMT5で確認
フィボナッチ・リトレースメントは、選んだ二点の値幅に対して、どの程度押した・戻したかを測る道具です。チャート分析では二点の価格と、0%・100%がどちらに表示されているかを最初に確認します。同じ場所に見える線でも、基準の波や向きが違えば意味が変わります。
MT5実チャート:下落した値幅の戻りを見る

この図では下側の安値が0%、上側の高値が100%です。下落した幅に対して、その安値から上へどれだけ戻ったかを読みます。撮影時点の後の動きも見えているため、当時この波を事前に選べたという意味ではありません。
戻り率を価格で確かめる
選んだ値幅は4510.65−4365.33=145.32です。この下落例では、戻りの目安を「安値+値幅×割合」で計算できます。
| 戻り率 | 計算上の価格(小数第2位) |
|---|---|
| 0% | 4365.33 |
| 23.6% | 4399.63 |
| 38.2% | 4420.84 |
| 50% | 4437.99 |
| 61.8% | 4455.14 |
| 100% | 4510.65 |
これはチャートの価格水準の計算で、pipsや損益の計算ではありません。また、50%は半値戻しとして使われる水準で、フィボナッチ数列の隣接項の比率そのものではありません。線に達したという事実と、そこから反転するという予想を分けます。
上昇の押しを測る場合
上昇した波の高値からの押しを測るなら、「高値−上昇幅×割合」で価格を確認できます。たとえば説明用の価格200から300への上昇なら、38.2%押しは300−100×0.382=261.8です。これは仮の計算例で、実チャートの数値ではありません。
MT5の表示で0と100の位置が意図と逆なら、ドラッグした方向や二点の設定を見直します。「左から右へ引いたから正しい」と決めず、実際のラベルと価格で確認しましょう。
MT5で引く手順
- 時間足を固定し、測る高値・安値の日時と価格を記録します。
- フィボナッチ・リトレースメントを選び、起点から終点へドラッグします。
- オブジェクトの設定で二点の日時・価格を確認します。
- 0%と100%の表示位置を確かめ、50%が二点の中間価格になっているか照合します。
- 必要な水準だけを表示し、線を増やしすぎないようにします。
ツールの操作や水準の価格表示はMetaTrader 5公式ヘルプで確認できます。価格も表示したい場合、レベルの説明欄に「%$」を指定する方法が案内されています。
起点・終点を変えるときの注意
高値・安値が更新されれば、新しい波を測りたくなることがあります。そのときは元の二点を保存し、新しい二点での図と分けます。過去の反発に合わせて何度も引き直し、最もきれいに見える結果だけを残すと再現できません。
- 観察時点で二点を選べたか。後の足で初めて山・谷と分かった点ではないか。
- ヒゲ先端か実体端かを統一しているか。
- 別の時間足の波を途中で混ぜていないか。
- 線への接触と、確定足の反応を別々に記録したか。
よくある疑問
61.8%に達したら反発しますか?
必ず反発するわけではありません。戻りの割合を測る目安であり、そのまま通過する場合もあります。
どの波が正解ですか?
唯一の正解として決まるものではありません。選んだ日時・価格・理由を残し、同じ条件で読み直せることを優先します。
MT5実例3つ:起点を固定し、押しの割合を価格へ換算
実例はXMTradingのMT5で表示した過去の実チャートです。線と説明は当サイトで追加しました。時刻はMT5足の開始時刻で、日本時間への換算はしていません。緑の縦棒は高値・安値、左の短線は始値、右の短線は終値です。成功例と不成立・未達例を学習用に選んでおり、出現率や勝率を示す標本ではありません。
以下は上昇波に対する下押しです。赤線の安値Lから高値Uへの一波を固定し、高値を0%、安値を100%としています。r%の価格=U−(U−L)×r/100。50%は広く使う中間点で、フィボナッチ数列から得られる比率そのものではありません。
実例1:GOLD H1

| 基準・水準 | MT5時刻または計算 | 価格 |
|---|---|---|
| 安値L | 2025/10/15 03:00 | 4153.75 |
| 高値U | 2025/10/17 01:00 | 4379.77 |
| 0% | U−(U−L)×0 | 4379.77 |
| 38.2% | U−(U−L)×0.382 | 4293.43 |
| 50% | U−(U−L)×0.5 | 4266.76 |
| 61.8% | U−(U−L)×0.618 | 4240.09 |
| 100% | U−(U−L)×1 | 4153.75 |
38.2%の 4293.43 と61.8%の 4240.09 を通過する足に注目します。線への接触、終値での通過、次の足の戻りは別の出来事です。線で必ず反発すると予測する図ではありません。写真の後半を隠し、各水準に近づいた時点で、保持する条件と安値Lを割った場合の見直し条件を書いてから右側を確認してください。
実例2:USDJPY H1

| 基準・水準 | MT5時刻または計算 | 価格 |
|---|---|---|
| 安値L | 2026/07/27 10:00 | 163.318 |
| 高値U | 2026/07/28 13:00 | 163.938 |
| 0% | U−(U−L)×0 | 163.938 |
| 38.2% | U−(U−L)×0.382 | 163.701 |
| 50% | U−(U−L)×0.5 | 163.628 |
| 61.8% | U−(U−L)×0.618 | 163.555 |
| 100% | U−(U−L)×1 | 163.318 |
38.2%の 163.701 と61.8%の 163.555 を通過する足に注目します。線への接触、終値での通過、次の足の戻りは別の出来事です。線で必ず反発すると予測する図ではありません。写真の後半を隠し、各水準に近づいた時点で、保持する条件と安値Lを割った場合の見直し条件を書いてから右側を確認してください。
実例3:EURUSD H1

| 基準・水準 | MT5時刻または計算 | 価格 |
|---|---|---|
| 安値L | 2025/04/08 18:00 | 1.08949 |
| 高値U | 2025/04/10 15:00 | 1.11310 |
| 0% | U−(U−L)×0 | 1.11310 |
| 38.2% | U−(U−L)×0.382 | 1.10408 |
| 50% | U−(U−L)×0.5 | 1.10129 |
| 61.8% | U−(U−L)×0.618 | 1.09851 |
| 100% | U−(U−L)×1 | 1.08949 |
38.2%の 1.10408 と61.8%の 1.09851 を通過する足に注目します。線への接触、終値での通過、次の足の戻りは別の出来事です。線で必ず反発すると予測する図ではありません。写真の後半を隠し、各水準に近づいた時点で、保持する条件と安値Lを割った場合の見直し条件を書いてから右側を確認してください。
下降波の戻りを測るときは向きを反転し、下側を0%、上側を100%とするなら下側+値幅×割合で計算します。ツールのドラッグ方向によって表示が逆になるため、0%・100%の価格を最初に照合してください。











