チャート分析の時間足はどれを見る?MT5で行うマルチタイムフレーム分析の基本
チャート分析で時間足に迷ったら、まず全体の流れを見る足と細部を確認する足の役割を分けます。短い足の動きだけで判断したり、都合のよい方向が出るまで時間足を切り替えたりしないためです。
この記事では、時間足の意味、組み合わせの考え方、MT5での確認手順を紹介します。ここで示す組み合わせは学習の例であり、利益を保証する設定ではありません。
時間足とは?H1・H4・D1の意味
時間足は、ローソク足1本にまとめる時間の単位です。H1は1時間、H4は4時間、D1は1日を表します。H1の小さな上昇が、H4では大きな下落の途中の戻りに見えることがあります。同じ価格の動きを、異なる細かさで見ているためです。
時間足を変えることと、画面を拡大することは別です。拡大は表示の大きさを変えますが、時間足の変更は1本にまとめる期間そのものを変えます。MT5では時間足ツールバーやチャートのメニューから切り替えられます。操作の詳細はMT5公式ヘルプ「チャートの表示と設定」を参照してください。
見る時間足は、使える時間と分析の目的で決める
学習を始めるなら、まず2つの時間足に役割を割り当てると記録を整理しやすくなります。次の表は組み合わせの例です。銘柄や生活時間に合うかを、売買せずに観察して確かめてください。
| 観察したい動き | 全体を見る足 | 細部を見る足 | 記録すること |
|---|---|---|---|
| 数日にわたる流れ | 日足 | 4時間足 | 大きな高値・安値と、その間の動き |
| 日中の値動き | 4時間足 | 1時間足 | 直近の方向と戻り・押しの位置 |
| さらに細かな変化 | 1時間足 | 15分足 | 短い足の変化が上位足のどこで起きたか |
短い足ほど確認する機会は増えますが、それだけで判断が正確になるわけではありません。頻繁に画面を見られない場合は、短い足の途中経過を追う練習より、長い足の確定後に記録する練習から始める方法があります。
MT5でマルチタイムフレーム分析をする手順
1.銘柄と確認時刻をそろえる
比較する2つのチャートは同じ銘柄・同じ配信元にそろえます。過去チャートを使う場合は、両方とも同じ判断時刻までを見ます。片方だけ先の値動きを見てしまうと、その時点の判断を再現できません。
2.上位足で高値・安値を確認する
例えば4時間足では、直近の目立つ高値と安値を見て「切り上げ」「切り下げ」「方向が混在」のどれかをメモします。あわせて現在の価格に近い支持・抵抗の候補を記録します。線を引いた日時と理由も残すと、後で引き直した線と区別できます。
3.下位足で現在地を確認する
1時間足に切り替え、短い動きが上位足の流れのどの部分にあるかを確認します。「上位足が下降、下位足が上昇」なら、まずは下降の途中の戻りという仮説と、流れが変わるという仮説を分けて書きます。片方が確定したと決めつける必要はありません。

4.何を待つか、何が起きたら見直すかを書く
「上がりそう」で終わらせず、「次の確定足で直近高値との位置関係を確認する」「上位足の安値を割ったら上昇の見方を見直す」のように、次に観察する条件を文章にします。これは観察計画であり、そのまま注文条件にするものではありません。
上位足と下位足の方向が違うときは?
方向が違うこと自体は異常ではありません。長い流れの中には短い逆方向の動きも含まれます。迷った場合は、次の3点を確認してください。
- 上昇・下降の判断に使った高値と安値はどこか。
- 見ているローソク足は確定済みか、形成途中か。
- その短い動きは上位足の支持・抵抗の近くで起きているか。
説明できなければ「判断保留」と記録します。方向をそろえるために時間足を次々に変更すると、最初の見方を検証しにくくなります。
分析メモはこの5項目で残す
- 銘柄・配信元・確認日時(サーバー時間か日本時間かも記載)
- 上位足の状態と、根拠にした高値・安値
- 下位足の状態と、上位足の中での位置
- 次に観察する条件と、見方を取り消す条件
- 後から確認した事実(最初のメモと分ける)
よくある疑問
時間足は多いほどよい?
増やす前に、追加する足で何を確認するかを決めます。同じ情報を重複して見るだけなら、判断が複雑になることもあります。
形成途中のローソク足を使ってよい?
途中の足は形が変わります。確定足で判断する練習と、途中の変化を観察する練習を混ぜず、記録に明記してください。
ゴールドでも同じように見られる?
時間足を分けて観察する考え方は使えます。ただし、他の銘柄で使った値幅や取引条件をそのまま当てはめず、その銘柄の仕様を確認します。