チャート分析の練習方法|MT5実チャートの問題・解説と記録テンプレート
チャート分析の練習は、観察する範囲を決める→根拠を書く→後から見直すという順番で進めます。値動きを眺めるだけで終わらず、判断前と判断後のメモを分けるのがポイントです。
このページには、すぐに試せる練習手順、MT5の実チャートを使った作図問題、コピーして使える記録テンプレートを用意しました。チャートの用語がまだ難しい場合は、先にFXのチャート分析の基本を確認してください。
練習に用意するもの
- 銘柄・日時・時間足を確認できるチャート
- 画像を保存する手段と、メモ帳や表計算ソフト
- 今回観察するテーマ(高値安値、水平線など)
最初は売買をせず、画面を読む練習だけでも始められます。有料の練習ツールを買う前に、自分が練習したいことを決めましょう。ツールを選ぶ場合は、過去の値動きをどこまで隠せるか、操作と記録が続けやすいかを確認します。
1.テーマと区間を先に決める
例えば「ゴールドの1時間足で、目立つ高値と安値を選ぶ」と決めます。最初から複数の指標や売買パターンを同時に試すと、何を振り返ればよいか分かりにくくなります。結果のよかった場面だけを選ばず、事前に決めた期間から順番に確認します。
2.事実を短く書く
「上がりそう」ではなく、「比較した2つの高値は後の方が低い」「安値は更新していない」のように、チャート上の箇所を示せる言葉で書きます。判断が分かれる場合は、迷った理由も残します。
3.仮説と、取り消す条件を書く
事実から考えた仮説を別の欄に記録します。そのうえで、次に何を確認するか、何が変わったら仮説を見直すかを書きます。「判断保留」も練習の記録に含めて構いません。
4.結果を見る前の画像を保存する
先の値動きを隠した練習では、判断した時点の画像を先に保存します。画面のスクロールだけで未来を隠している場合は、別の時間足への切り替えや表示位置の移動で先が見えてしまわないように注意します。
5.後から見た事実を別に記録する
最初のメモは書き換えず、後から分かったことを追記します。売買も練習する場合は、値動きの読み方とは別に、取引コストや約定条件を含めて記録します。作図の正解例を見ただけで、手法の利益が確認できたとは扱いません。
練習問題:ゴールドの実チャートに平行チャネルを引く
次の画像は、先の値動きを隠す形式ではなく、表示されている期間を振り返る作図練習です。将来の値動きを当てる問題ではありません。解説を開く前に、次の問いをメモしてください。

- この範囲全体の方向と、その途中の短い逆方向の動きを説明してください。
- 右下がりの上側の線を引くための高値を2つ選び、日時を記録してください。
- その線と平行な下側の線を、どの安値に合わせますか。
- 引いた線を超える足はありますか。線の外に出た事実をどう記録しますか。
解説と作図例を開く
表示範囲全体では下落していますが、途中には短い上昇もあります。作図例では高値A(9月3日18:00)と高値B(9月9日16:00)を結び、安値C(9月4日16:00)を通る平行線を引きました。

上側の線を超えるローソク足もあります。線は必ず反発する境界ではなく、観察するための目安です。別の起点を選んだ場合は、線がどのように変わったかと、その起点を選んだ理由を比べます。この例と一致したかだけで正誤を決めないでください。
操作と考え方の詳しい説明は平行チャネルの引き方にまとめています。
コピーして使えるチャート分析の記録テンプレート
次の項目をメモ帳や表計算ソフトにコピーし、1回の練習ごとに残します。
【判断する前】 銘柄/配信元: 時間足: 対象日時/時刻の基準: 今回の練習テーマ: 確認できる事実: 選んだ高値・安値の日時: 仮説: 次に確認する条件: 仮説を取り消す条件: 判断保留にした理由: 判断時点の画像名: 【後から振り返る】 後で確認した事実: 事前のメモを守れたか: 先の値動きを見て判断していなかったか: 次回も同じ手順で確認する点:
答え合わせでは「当たった」以外も確認する
- 選んだ高値・安値を、画像の中で指し示せるか。
- 事実と仮説を分けて書けたか。
- 結果を見てから線や条件を変更していないか。
- 判断できなかった場面も記録に残っているか。
最初は1回の練習で1つのテーマを扱います。高値安値の比較に慣れたら水平線、その次に複数の時間足の比較へ進むと、何を追加したかを追いやすくなります。
練習時間はどのくらい必要?
全員に共通する上達までの時間は決められません。まずは短い時間でも、観察から記録まで終えられる量にします。例えば1つの画像について根拠を残すところまでを、1回の区切りにしてください。
スマートフォンだけでも練習できる?
チャートの観察とメモはできます。線の細かい位置が確認しにくければ画像を拡大し、銘柄・時間足・日時が読める状態で保存します。細かな作図は大きな画面と使い分けても構いません。
同じ問題を繰り返してよい?
操作を覚える反復には使えます。ただし、答えを覚えた問題で将来を予測できたとは判断しません。新しい区間でも同じ手順を使えるかを、別に確認します。
初めての方は初心者の学習ガイドから、用語を復習したい方はチャート分析の基本から進めてください。
練習課題:右側を隠し、判断を書いてから答え合わせ
実例はXMTradingのMT5で表示した過去の実チャートです。線と説明は当サイトで追加しました。時刻はMT5足の開始時刻で、日本時間への換算はしていません。緑の縦棒は高値・安値、左の短線は始値、右の短線は終値です。成功例と不成立・未達例を学習用に選んでおり、出現率や勝率を示す標本ではありません。
紫線より右を紙などで隠して、銘柄・時間足・境界価格・確認条件・見直し条件を記録します。その後で右側を見せ、予想を変更せず経過を採点します。写真は説明用に選んだ事例なので、この3例から勝率は計算しません。
実例1:GOLD H1、2025/10/21 16:00

課題:山の平均と谷の差を計算し、青線の価格を求めます。解答は価格表と結果欄にあります。
| 根拠・経過 | 価格・記録 |
|---|---|
| 点① | 4379.77 |
| 点②=黄色の境界 | 4185.65 |
| 点③ | 4381.35 |
| 紫線の確定終値 | 4173.65 |
| 確認後90本の安値/高値 | 4004.07 / 4188.10 |
答え合わせ:確認後90本では測定目標に未達。同じ90本ではネックラインの反対側への終値の戻りを確認しなかった。
実例2:USDJPY H1、2026/07/30 13:00

課題:確認足終値から目標までの残り距離と、山の外側までの逆行距離を別々に計算します。
| 根拠・経過 | 価格・記録 |
|---|---|
| 点① | 163.938 |
| 点②=黄色の境界 | 163.266 |
| 点③ | 163.895 |
| 紫線の確定終値 | 162.814 |
| 確認後90本の安値/高値 | 155.214 / 163.029 |
答え合わせ:測定目標へ到達(2026/07/30 16:00)。同じ90本ではネックラインの反対側への終値の戻りを確認しなかった。
実例3:GBPUSD H1、2026/01/05 18:00

課題:終値で黄色線の下へ戻った場合を無効化条件にしたら、どの足で見直すかを記録します。
| 根拠・経過 | 価格・記録 |
|---|---|
| 点① | 1.34004 |
| 点②=黄色の境界 | 1.35010 |
| 点③ | 1.34128 |
| 紫線の確定終値 | 1.35240 |
| 確認後90本の安値/高値 | 1.34029 / 1.35665 |
答え合わせ:確認後90本では測定目標に未達。その後ネックラインの反対側へ終値で戻った(2026/01/06 18:00)。
