チャート分析 ゴールド
ゴールドのチャート分析で相場を読む:テクニカル視点から見る金価格の動き
金(ゴールド)は、世界的なリスク回避資産として人気が高く、為替や株式と異なる動きを
するため、ポートフォリオの分散にも役立ちます。
ここでは、チャート分析を使ってゴールドの値動きを読み解く方法を紹介します。
◆ ゴールドの特徴を理解する
ゴールド(XAU/USD)は、ドル建てで取引されることが多く、ドルとの逆相関が
強い傾向があります。
つまり、米ドルが強くなると金価格は下がり、ドルが弱くなると上がることが多いです。
また、インフレ懸念や地政学リスクが高まると、安全資産として買われやすい特徴もあります。
◆ チャート分析の基本:時間軸を決めよう
ゴールドは短期でも大きく動くため、目的に応じて分析時間軸を使い分けましょう。
- デイトレード:5分足・15分足
- スイングトレード:1時間足・4時間足
- 長期投資:日足・週足
特に日足チャートは、トレンドの全体像を把握するのに最適です。
◆ よく使われるテクニカル指標
ゴールド相場のチャート分析では、以下の指標がよく使われます。
● 移動平均線(MA)
- 短期MA(20日):短期トレンド
- 中期MA(50日):中期トレンド
- 長期MA(200日):長期トレンド
→ ゴールデンクロス(短期が長期を上抜け)で上昇転換のサイン、
デッドクロスで下落転換のサインと判断されることが多いです。
● RSI(相対力指数)
- 70以上:買われすぎ
- 30以下:売られすぎ
→ ゴールドはレンジになりやすい局面が多いので、RSIの反転シグナルが機能しやすい
傾向があります。
*注意点として、上位足(1時間足、4時間足)がレンジの場合に限ります。
● MACD
- MACD線がシグナル線を上抜け → 上昇サイン
- 下抜け → 下落サイン
→ トレンドの勢いを確認するのに便利です。
● フィボナッチ・リトレースメント
上昇または下落の押し・戻しを測るために使用。
特に「38.2%」「50%」「61.8%」は注目度が高い水準です。
◆ 実際の分析例(イメージ)
たとえば、日足チャートで2025年10月現在のゴールド(XAU/USD)を見た場合:
- 20日移動平均線が50日を上抜け → 上昇トレンド
- RSIが60付近 → まだ買われすぎではない
- フィボナッチ38.2%ラインがサポートとして機能
このように、複数の指標を組み合わせることで、上昇継続の可能性があると判断できます。
◆ 注意すべきポイント
- ニュースや経済指標の影響(CPI、雇用統計、FOMCなど)
- 金利動向(金利上昇 → ゴールド下落しやすい)
- 地政学リスク(戦争・紛争 → ゴールド上昇しやすい)
テクニカル分析だけでなく、ファンダメンタルズの動きも合わせてチェックすることが
大切です。
◆ まとめ
ゴールドのチャート分析では、トレンドの把握 + 反転シグナルの確認 +
ニュースチェックがポイントです。
移動平均線・RSI・MACD・フィボナッチをうまく組み合わせ、売買タイミングを
明確にしましょう。
「金は逃げない資産」とも呼ばれるほど安定感のある商品ですが、
短期ではボラティリティ(変動幅)も大きいため、損切りラインをしっかり決めて
取引することが成功の鍵です。